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M-BUS規格のスマートメーターによる地域暖房システム

概要


✔ 地域暖房システム(*1)のメンテナンスするにあたって、効率的な暖房使用データの追跡が必要でした。これは、熱量計をスマートメーターとして使用することで実現できます。


✔ スマートメーターには、遠隔測定データを無線インターネット経由で送信できるネットワーキング機器が必要です。M-Bus(*2)用インターフェースが搭載されている当社の4G LTEゲートウェイ「TRB143」でこのニーズを満たすことができます。


✔ 暖房システム1台につきゲートウェイ「TRB143」を1台使用し、利用者の暖房使用データを遠隔地から自動的に収集します。データ自体へのアクセスは簡単で、分析のために使用できます。これでコストを節約しながら、エネルギー効率を向上させることが可能になりました。


 


(*1) 地域暖房システム(District heating)とは、ある地域内の住宅、公共施設あるいは産業施設に、蒸気または熱水をひとつまたは数個所の熱源から、配管を通じて供給する暖房系。北ヨーロッパでは一般的な暖房システム。


(*2) M-BUS(Meter-Bus)とは、遠隔検針のヨーロッパ規格のこと。



課題 – スマートな暖房の管理


2021年の世界のエネルギー消費量は20%が電力、30%が輸送に使用されています。しかし、実際に最もエネルギーが利用されている分野は「暖房」で、その割合はなんと全体の約50%。そのうち、産業用利用がが51%、家庭用暖房が46%となっています。


上記の数字から、「暖房」の管理をIoT分野から強化するのは当然の流れといえるでしょう。スマート・メーターを使用することでエネルギー効率の向上を図ることができます。さらに、この地域暖房システムの稼働を管理するビル管理会社は、このスマート・メーターの導入によってコスト削減することも可能です。


地域暖房のプロセスを最適化するために、ビル管理会社はビルに配電される熱エネルギーの量を監視できなければいけません。これを、エネルギー供給会社のデータと比較し、差異が生じた場合には適切な措置を講じることができます。中には自社でスマート・メーターシステムを導入していないエネルギー供給会社もあるため、こちらがもっているデータの報告が必要となる場合もあるかもしれません。


ビルの管理会社はたいていひとつだけではなく、複数の建物を管理しています。全ての建物を定期的に一軒一軒手作業で確認するのは効率的とはいえません。このプロセスにスマートメーターとIoT接続デバイスを導入し、遠隔操作できるように整える必要があります。



トポロジー


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ソリューション -スマートメーター実現する効率的な暖かさ


配管に熱量計を設置することで、配管を通る熱流体の量をデジタルで継続的に監視することができます。メーターが収集したデータを無線でクラウドプラットフォームに送信すれば、効率的な遠隔測定が可能になります。


すべてのネットワーク機器がインターネット経由で遠隔測定データを送信できるわけではありません。しかし、テルトニカ・ネットワークスの4G LTEゲートウェイ「TRB143」を使用すれば送信が可能です。この「TRB143」には、公共料金メーターの遠隔検針のヨーロッパ標準である「M-Bus」用のインターフェースが搭載されており、メーター検針値のワイヤレス送信ができるからです。


1台の暖房システムに1台の「TRB143」を設置すれば、利用者の暖房使用データをすべて遠隔地から自動的に収集し、データに簡単にアクセスできるようになります。これにより、各暖房システムのメンテナンス効率が向上するとともに、ひいては地球のエネルギー効率も向上することになるのです。M-Busインターフェースは、最大6台の機器に有線接続で電力を供給することもできます。


この「TRB143」ゲートウェイは、M-Busインターフェース以外にも、1ギガビットのイーサネット・ポートとデジタル入出力端子を備えています。これらは多数の環境パラメータ・モニタリング、分析、制御シナリオに適用することが可能です。また、設定済みのファイアウォールやオープンVPNなど、数多くのソフトウェア・セキュリティ機能を搭載しており、FOTAやテルトニカ・ネットワークス独自のRMS(リモート・マネージメント・システム)との互換性があります。


これらすべての機能がコンパクトで頑丈なアルミニウム製筐体に収められているのが「TRB143」です。さらにー40 °C~75 °Cまでの温度に耐えることができるため、ボイラールーム環境などに最適です。DINレールまたは壁掛けで設置することができ、メンテナンスの効率化とコスト削減を図りながら、より持続可能な未来の創造に貢献します。


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