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IoT接続ロボットによる安全な地雷除去の実現

概要

✔本記事ではポーランドのヴロツワフ科学技術大学の、「KoNaR」に関する事例をご紹介します。「KoNaR」は、ロボットの構築/制御、人工知能、組込みシステムに関する国際プロジェクトに参加する、学生向けロボティクス研究会です。

✔人道的地雷除去がテーマの国際ロボット競技会「マインスイーパーズ(Minesweepers)」に出場するため、「KoNaR」は自律型ロボット「アリアドナ」を設計しました。制作にあたり、コマンドセンターと信頼性のある通信を確立する方法が必要でした。

✔ここで、当社テルトニカ・ネットワークスのRUT241産業用4G LTEルーターが役に立ちました。コンパクトで、かつ取り付けが簡単であることが、このソリューションの鍵となりました。

課題 -地雷除去の危険性と効率性の向上

地球上には推定1億1千万個の地雷が存在し、年間5千人以上が死傷するとされます。な地雷除去の取り組みはあるものの、費用と効率性が常に課題となっているのが現状です。1個の地雷を作る費用が3〜30ドル(約400~4000円)なのに対し、除去するのには300〜1000ドル(約4万円~13万5千円)ものコストがかかる上に、毎年除去されるより設置される地雷の数のほうが多いのです。

地雷除去は大変危険なため、ロボットの活用が必要とされる分野です。そのため、多くのロボット開発者が人道的地雷除去に関する国際ロボット競技会「マインスイーパーズ(Minesweepers)」に参加しています。「KoNaR」もそのひとつで、「人類の利益のために技術革新と卓越性を促進する」という、電気電子技術者協会のミッション・ステートメントに共感し、精力的な活動をしているのです。

「KoNaR」が開発した自律型ロボット「アリアドナ」は地雷の探知、障害物との衝突回避、貨物の運搬および拠点への帰還ができ、LIDAR、GPS、IMU、深度カメラなどの最新センサーの搭載によって、地雷を除去をすることが可能です。しかし、ロボットとオペレーターの信頼性の高い通信が確立されていなければ、「アリアドナ」の自律性は十分に活用できません。

トポロジー

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テルトニカRUT241ルーターで安全なロボット運用の実現

 「KoNaR」の学生たちが、ロボティクス用途で実績のある接続デバイスに関して卒業生にアドバイスを求めたところ、ありがたいことに当社テルトニカ・ネットワークスの製品の名前が挙がったとのこと。そこで当社の産業用RUT241/4G LTEルーターを2台ご利用いただくことになりました。ひとつはイーサネットケーブルで「アリアドナ」のPCに接続され、もうひとつはコマンドセンターに設置されることに。

 この2台のルーターと専用のVPNサービスにより、「アリアドナ」に強力かつ安定した接続性能を提供することが可能になりました。コマンドセンターはWi-Fiを使用して「アリアドナ」を完全に制御することができます。これで、地雷除去作業という過酷な環境下で、長距離を移動する作業にも対応できるようになりました。

 「アリアドナ」にはすでに多くのデバイスが搭載されており、スペースも限られていましたが、コンパクトで取り付けが簡単なRUT241は問題なく設置することができました。複雑な設定なしで安定したネットワーク接続を確立することができるのも、RUT241の強みといえるでしょう。

 この事例を通じて、IoT接続ロボットが地雷除去の安全性と効率性を向上させる可能性が示されました。今後も「KoNaR」をはじめとするロボット開発者が、地雷除去の問題解決に向けて技術革新を続けることが期待されます。

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