工場の組立ラインロボットを 円滑に動かすIOT施策

概要

チャーリー・チャップリンが1936年の名作『モダン・タイムス』で工場労働者の機械のような日常を批評したのは有名な話です。そんな彼もおそらく、そう遠くない未来に工場の作業ルーティンが文字通り機械に属することになるとは、想像もしていなかったことでしょう。

私たちは当時の「未来」、つまりロボットを満載した自動化工場が驚異的な技術力を発揮している現在に生きています。たくさんのロボットが優雅なダンスを踊るかのように一糸乱れず働いているのですが、これを可能にするには大変緻密な計算が必要です。

もちろんこれらのロボットに自主性があるわけではなく、すべて指示された内容に基づいて動いていることは明らかです。つまり、何らかの理由で指示の伝達が遅れると、すべてのロボットの動きに影響がでて大惨事になる可能性もある、ということなのです。

課題

工場の自動組立ラインでは、キャリアロボットが重要な役割を担っています。塗装工場を例にあげましょう。キャリアロボットが積載ステーションから製品を動かし、指定の方法で塗装をし、塗装が完了した製品を荷卸しステーションから移動させます。私たちの身の回りにある、金属やプラスチックなどの塗装された工業製品は、このキャリアロボットによってつくりだされているのです。

これらのロボットは常時稼働しています。どの材料がいつどのステーションに行くべきかは外部のシステムから指示されているため、内部の通信に不備があると衝突してしまう可能性があります。それによって組立ラインが乱れ、ロボットが破損してしまいかねません。

十分な速度で通信ができなければ、衝突が起き多くの損失が発生します。この内部通信の速度を確保する確実な方法はあるのでしょうか？

この事例におけるパートナー様－ガルバノ・オートメーション

ガルバノ・オートメーション（Galvano Automation）社は、塗装工場の自動化システムにおいて老舗ともいえるトルコ企業です。20年以上の経験を持ち、500以上の工場との取引実績があり、どんな塗装の問題に対してもイノベーティブな解決策を見出す、明確なヴィジョンを持った企業様です。

この事例におけるソリューション

通信の途絶を防ぐため、ガルバノ社はキャリアロボットの接続インフラを高性能な無線ルーター（当社テルトニカ・ネットワークスのRUTX10産業用ルーター）で設計しました。

RUTX10は、キャリアロボットを制御する一対のPLC（プログラマブル・ロジック・コントローラ）に接続され、塗装工場の制御システムからの指示を無線接続で受信中継します。つまり、このルーターが入力と出力の高速仲介役となるわけです。RUTX10の5GHzデュアルバンドWi-Fiでは、通信速度をミリ秒レベルにまで高め、遅延問題のリスクを最小限に抑えることができるようになりました。そのため高速データ通信、安定した無線性能、そして優れた衝突防止機能を保証することができます。

さらにサイズがコンパクトで、DINレールへの取付けオプションもあり、様々なインターフェースが使用可能です。すでに複雑化している工場のセットアップに負担をかけることなく設備設定が可能なのもうれしいポイントです。

トポロジー

この製品のメリット

・RUTX10の5GhzデュアルバンドWi-Fiはミリ秒レベルの高速データ伝送を実現しており、遅延のリスクが許されない自動化通信に最適な製品です。

・幅広いインターフェースが使用でき、さまざまな産業環境・用途に柔軟に対応することが可能です。

・コンパクトなサイズとDINレール取付けオプションにより、工場でのセットアップに簡単に組み込むことができます。

・頑丈なアルミニウム製で耐振動性を備えたRUTX10は、工場環境に最適な製品となっております。

テルトニカ・ネットワークス製品をおすすめする理由

成功と失敗の分かれ目がミリ秒レベルで決まる場合、高い通信速度を確実に維持するのは非常に重要なポイントです。当社はその高い精度を保つことを念頭に置いて接続デバイスを設計し、これらの指標を確実かつ一貫して実現しています。高品質で確実な製品をお探しのお客様に、当社テルトニカ・ネットワークスのデバイスを自信をもっておすすめいたします。