概要
✔ 今回は、デバイス/ソフトウェア/エンジニアのフリートからなる集中型インフラを通じて、継続的かつ自動的に交通を管理する「スマート交通管理システム」に関しての事例です。このシステムは、インターネット接続の信頼性によって成否が決まります。
✔ テルトニカのモバイルルーター「RUT956」とマネージドスイッチ「TSW202」で中断なき接続、効果的なデータ伝送、リモート監視/管理が可能です。これにより、手頃な価格で拡張性のあるIoTソリューションを実現できます。
✔ この4Gルーター「RUT956」で安全で堅牢なLTE Cat 4接続を確保すると同時に、「TSW202」に搭載された10つのポート(内PoE+ポート8つ)を通じて効率的なデータフロー管理が可能になります。
課題 – スマート交通の実現
「スマートシティ」や「インダストリー4.0」といった流行語が業界標準となっている昨今でも、私たちは、いまだに交通渋滞にはまって時間を無駄にする世界に生きています。
この問題に立ち向かうのが「スマート交通管理システム」です。このシステムはデバイス、ソフトウェア、エンジニアのフリートから成る複雑なインフラとなっており、リアルタイムでの交通監視、スマート信号機の間隔や車線の利用可能性の管理、またドライバーに渋滞や事故情報を提供することができるものです。
このシステムの鍵となる特徴は中央集権化です。すべての要素が単一のネットワークに接続されており、これによって効果的なテレメトリーと堅牢な相互通信を実現しています。
つまり、「スマート交通システム」が効果的に稼働するか否かは、インターネット接続の信頼性に依存しています。このように皆の安全がかかっているケースにおけるIoTソリューションには、最高の技術が求められることは間違いありません。
ソリューション – マネージドスイッチによる管理
このスマート交通IoTソリューションを支えるのが、テルトニカのモバイルルーター「RUT956」とマネージドスイッチ「TSW202」です。これら二つのネットワーク機器をRJ45で接続し、中央制御ボックスに設置します。ひとつの制御ボックスに対して、必要なネットワークデバイスは二つのみであり、これによってお手頃な価格で拡張性の高いソリューションを実現することができます。
さらにマネージドスイッチ「TSW202」は、「スマート交通システム」のエンドデバイス群(スマート信号機、CCTV、速度センサー、レーザーハイト・カメラ、デジタルスクリーンなど)に接続します。「TSW202」は10個のポートを備えたイーサネット・スイッチで、そのうち8つのRJ45ポートにPoE+技術を搭載しており、SFPポートも二つ備えています。
また、モバイルルーター「RUT956」を有線WANを介してリモート・コントロールセンターに接続し、マネージド・スイッチ「TSW202」を通じてエンドデバイスとのスムーズなデータ伝送を実現します。このテレメトリーは、ファイアウォール、堅牢な認証方法、Stunnel、ZeroTier、WireGuardなどのVPNサービスを含む多くのセキュリティ機能によって保護されているのも特徴です。
産業IoTソリューションでマネージドスイッチを使用する理由は二つあります。まず、ネットワーク内のエンドデバイス間でのデータフローを効率的に管理できること(これが「マネージドスイッチ」の「マネージド」に該当します)。次に、「TSW202」はPoE+スイッチであり、接続に使用されるイーサネットケーブルを通じてエンドデバイスに電力を供給できるのも特徴的です。
「RUT956」が提供する接続はLTE Cat 4で、最大150 Mbpsのダウンリンク/50 Mbpsのアップリンクのモバイルスピードを実現します。この4Gルーターには、デュアルSIMスロットと自動フェイルオーバー、バックアップWANなどの切り替えシナリオが備わっており、接続が途切れることはありません+。また、四つのRJ45ポートを持ち、PoE+スイッチに加えて三つのデバイスに接続できます。
様々なエンドデバイスは、様々な通信プロトコルを必要とする場合があります。「TSW202」は自動データ処理のためのPROFINET、またMRPやEtherNet/IPなどの他のプロトコルにも対応しています。一方、モバイルルーター「RUT956」はModbus TCP、MQTT、SNMPなど、多くの重要なプロトコルをサポートしています。
リモートIoTソリューションには、IoTリモート監視/管理機能も必要です。この「RUT956」および「TSW202」は、テルトニカの「RMS(リモート・マネジメント・システム)」と互換性があります。RMSはユーザーフレンドリーでカスタマイズ可能なリモート管理ツールとなっております。「RMS Connect」を使用すれば、エンドデバイスにリモートでアクセスすることも可能です。
運用可能な「スマート交通管理システム」の鍵は、その動く部分がリアルタイムで効果的に通信できるようにすることです。モバイルルーター「RUT956」とマネージドスイッチ「TSW202」の導入で、ワンランク上の交通システムを実現することが可能です。
この事例で使われた製品
TSW202L2にL3機能を追加し、管理と制御を強化
ポートPoE+8つと、光ファイバー通信用SFPポートを2つ搭載
イーサネットIPやMRPなどのプロトコルに加え、自動データ処理用のPROFINETに対応
テルトニカ・ネットワークスのスイッチ用OS、直感的な設計で無限の構成が可能