概要
現金、宝石、書類などの警護輸送は、特殊な機器やプロの警護スタッフ、そして予防的な安全対策が求められる重要な任務です。しかし新たなテクノロジーによって、任務に就くスタッフと輸送される資産の両方を、より高いレベルで保護することが可能になりました。当社が提供するIoTソリューションにより、リアルタイムで警護車両を監視すると同時に、監視センターでそれぞれの車両に何が起こっているかを随時知ることができるようになったのです。
課題
リモート画像制御は、警護対象品を目的地に届けるという重要なミッションを抱える警護車両のセキュリティを、大幅に向上させることができます。しかし、車両が駐車場から出発する前にカメラとDVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)を作動させる必要があるため、このソリューションには一定レベルの自動化が必要となります。
接続デバイスにはハードウェア(DVR)との互換性が必須ですし、自動化ルールを設定するためのファームウェアに柔軟性がなくてはいけません。さらに、このようなミッションでのリアルタイム遠隔監視に不可欠なのは、安定した信頼性の高い接続です。
たとえ数分でもアクセスが途絶えれば、警備員と警護対象品の安全性が大きく損なわれる可能性があります。
ネットワーク・セキュリティも同様に重要といえるでしょう。ネットワークが侵害されれば、それが現実の危険にもつながりかねないからです。
この事例におけるパートナー様
アドバンテック(AdvanTech)社は、アルバニアのティラナに拠点を置く、IoTやM2M、スマートソリューション分野のシステムインテグレーターで、小規模な建設会社からグローバル企業まで、さまざまな顧客やプロジェクトにサービスを提供しています。
当社テルトニカ・ネットワークスとは共同で、テレビ局やFMラジオ塔、高速道路用VMS(ビデオ・マネジメント・システム)、装甲トラックのリモート画像制御などへのコネクティビティを提供するプロジェクトに携わってきました。
ソリューション
このケースでは複数のカメラを警護車両の外側と内側に設置するのですが、これらのカメラをまず有線でDVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)に接続する必要があります。さらにこのデジタル・ビデオ・レコーダーを当社のRUT951 LTEルーターに接続することで、すべてのデバイスの接続が完了します。デュアルSIM LTEルーターは、自動フェイルオーバー機能により、移動中の車内でも安定した信頼性の高いインターネットアクセスを提供し、主接続が失われた場合でもネットワークの継続性を確保することができます。
どんなに短い間であっても通信が途絶えると危険レベルが増大するため、異なる通信事業者によるバックアップ接続オプションは、このソリューションのセキュリティにとって不可欠といえるでしょう。RUT951に搭載された機能の中でこのソリューションにとって欠かせないのは、デジタル出力を使用してデジタル・ビデオ・レコーダーの電源を自動的に起動するスケジュール機能です。これにより、警護スタッフが現地に到着する前にカメラの電源を
オンにし、人手を介することなくカメラシステムを確実に稼働させることができます。本社の監視センターから、車両とその周辺の状況を可視化することが可能になるのです。
本社の監視センターは、安全なVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)接続を使用してルーターとコネクトされます。RutOSでは、さまざまなソリューションに適合するよう、異なるVPNサービスを選択することが可能となっています。暗号化接続により、第三者による悪意のある閲覧や改ざんからデータを保護し、ライブカメラ映像や録画データを安全に遠隔地の監視センターやサーバーに届けることができます。
トポロジー
この製品のメリット
• RUT951は、自動デュアルSIMフェイルオーバー機能付きの4G接続を可能にし、移動中の車両で、バックアップ機能付きの接続を提供するのに最適です。
• RUT951は頑丈で耐久性に優れているため、トラックの振動や、広い温度範囲に耐えることができます。
• RUT951で利用可能なスケジュール機能により、警備員が駐車場に到着する前に、人手を介することなくソリューションの電源をオンにすることができます。
• RUTOSの複数のVPNサービスを利用することで、監視センターからソリューションへの暗号化された安全なリモートアクセスを実現します。
テルトニカ・ネットワークスをお勧めする理由
テルトニカ・ネットワークスはこれまで、さまざまなシナリオの課題に対応する産業用接続デバイスを製造してきました。当社のルーターは、振動や極端な温度への耐性があり、高度なセキュリティオプションを有しています。最近当社のデバイスは、(競技)レーサーたちの間でも人気を博しています。
つまり最も過酷な条件下の道路で活用されており、車両を活用するさまざまな場面で非常に高く評価されていることが証明されているのです。さらに自動化機能やリモート管理機能などの高度なソフトウェア機能のおかげで、時間の節約や(今回のケースにおいては)ソリューションのセキュリティを向上にも役立っています。
この事例で使われた製品
RUT9514G LTE (Cat 4), 3G, 2G
自動フェイルオーバー、バックアックWAN、その他のスイッチシナリオ付き
ホットスポット機能付きのワイヤレス・アクセス・ポイント
バックアップ接続への自動切換が可能