「TSW202」ー テルトニカの PoE管理用マネージドスイッチ
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PoE(Power over Ethernet)ネットワークスイッチで、ネットワーク接続管理を簡素化し、設置時の配線を減らすことが可能です。「TSW202」のようなマネージドPoE+スイッチを使用すると、他のデバイスへのコネクティビティ接続/スイッチの遠隔管理が実現するだけではなく、802.3afが許容する以上の電力を消費するエンドデバイスも接続することができます。今回は、この「TSW202」で実現するPoE管理の可能性についてご説明いたします。
PoE技術は、IoT(モノのインターネット)とそのネットワークソリューションの運用方法を革新する技術です。これまでソリューションには多数の配線が必要でしたが、PoEで、配線の数を半分にすることが可能になりました。
PoE技術で、ネットワーク接続と電力供給を同ポートで同時に行えます。この技術によって、エンドデバイスにインターネット/電力を供給するのが大変便利になります。
二種類のPoE
PoEを使用した管理について深堀りする前に、PoEの種類について簡単にご説明します。PoEには、「パッシブPoE」と「アクティブPoE」の2種類があります。
一般的に、パッシブPoEネットワークスイッチは、エンドデバイスに電力を供給するために使用され、その総電力容量を各PoE対応ポートに、事前の「ハンドシェイク」なしで均等に分配します。
エンドデバイスに電力を供給するにあたって、この均等に電力を分配する方法はリスクとなる場合があります。消費電力の多いデバイスに十分な電力を供給できなかったり、逆に低電力のデバイスに過剰な電力を供給し、デバイスを損傷してしまう可能性があるからです。
そのため、パッシブPoEネットワークスイッチを使用する際には、スイッチの電力供給量、そしてエンドデバイスの電力需要量を確認することが非常に重要です。
これに対し、アクティブPoEははるかに高度な電力供給技術です。PoE+(アクティブPoEの一種)ネットワークスイッチは各PoE対応ポートに最大25.50Wまでの電力を供給できます。またアクティブPoEスイッチは、デバイスに電力を供給する前に「ハンドシェイク」を行い、デバイスが対応しているPoEの規格を確認します。
ところで「ハンドシェイク」とはいったいなんでしょうか?IoT/PoE分野においての「ハンドシェイク」とは、アクティブPoEネットワークスイッチとエンドデバイスの間で行われる一連の動作を指します。このプロセスにより、エンドデバイスがスイッチから電力を供給できるかどうか、また、どのPoE規格(例えば、PoE+)に対応しているかを確認します。
当社のアンマネージ・イーサネットスイッチは、簡単にネットワーク接続ができる「プラグ&プレイ」方式で運用開始が可能です。PoE対応モデルのスイッチでは、この「プラグ&プレイ」で、接続デバイスに電力まで供給できるのが特徴です。しかしアクティブPoE技術を搭載したマネージド・スイッチは、ネットワーク管理と電力供給方法を根本的に変える、異なるアプローチを展開するのが特徴です。
マネージドPoE+スイッチ「TSW202」
テルトニカのマネージド・スイッチ「TSW202」には、さまざまな特長があります。例えば、PROFINETプロトコル対応であり自動化されたデータ処理が可能です。さらに追加のL3機能を搭載しており、独自のオペレーティングシステム「TSWOS」で動作します。
また、「TSW202」は8ポートのギガビット・ネットワークスイッチで、SFPポートを二つ搭載しており、高信頼性光ファイバー通信をサポートします。しかし、この「TSW202」 で特に注目すべきは、アクティブPoE管理機能です。
マネージドPoE+スイッチ「TSW202」の特徴
テルトニカの「TSW202」は、PROFINETプロトコルに対応した自動データ処理やL3機能を備え、独自のオペレーティングシステム「WitchOS」で動作します。また、8ポートのギガビットイーサネットスイッチに2つのSFPポートを搭載しており、ファイバー通信のサポートにも対応しています。特に注目すべきは、アクティブPoE管理機能です。
手軽に電力管理
「TSW202」を使えば、細かいネットワーク管理を行いながらIPカメラやCCTVカメラ、無線アクセスポイント、センサーなど、最大8台のエンドデバイスに電力を供給できます。また、どのデバイスに電力を供給するかを制御でき、PoEで電力供給されている各エンドデバイスの電力消費を監視することも可能です。
さらに、特定のイーサネットポートを通じて電力分配を管理する機能により、使用していないポートや運用時間外のポートを選択的に無効化できるため、利便性が向上します。個別のポート管理を行うことで、ネットワーク上のアクティブなデバイスからの不正アクセスの防止や、接続デバイスの寿命延長、またスイッチの過負荷のリスクを回避することができます。
エネルギー効率 – ON
さらに、エネルギー効率の良いイーサネット(EEE)モードをオン/オフで切り替えることができます。このモードは、ネットワークの活動が少ない期間に電力消費を削減するもので、ネットワーク機器が省エネ/運用コスト削減の必要がある場合に使用されます。EEEモードは、エネルギー消費を最小限に抑え、電気代の節約を最大化したい場合に非常に便利な機能です。
もう一つの特長として、「TSW202」の各デバイスごとの電力消費データの可視化があります。PoE+イーサネットスイッチ「TSW202」は、接続された各エンドデバイスの消費電力量を常に表示します。このデータを活用することで電力資源管理をより効率的に行い、電力供給能力の増強や変更が必要かどうかを確認することができます。
デバイス設定プロファイル
PoE+スイッチ「TSW202」には「プロファイルスケジューリング」機能が搭載されており、複数の設定を作成し、それらを異なるプロファイルセットに適用することができます。この機能には、電力供給の分配を制御することも含まれます。
異なるプロファイルを設定することで、マネージドPoE+スイッチが接続デバイスに電力を供給したり、供給を停止したりするタイミングを指定でき、ネットワークソリューションの運用時間に合わせて電力供給を自動化することができます。
例えば、毎週月曜~金曜日の午後5時に接続デバイスの電力を切り、翌朝8時に再度電力を供給する、というような電力スケジュールを簡単に設定することができます。この機能で、電力供給管理が非常に容易に達成できます。
シンプルな遠隔管理を実現
もし、ネットワークソリューション内で複数のマネージドスイッチ「TSW202」を使用していたり、遠隔管理が必要だとしましょう。その場合、当社の「RMS(リモート・マネジメント・システム)」すべてのエンドポイントへの電力配分を簡単に管理することができます!
RMSを使用すると、すべての接続ネットワークデバイスに遠隔アクセスできます。これにはPoE+スイッチ「TSW202」ももちろん含まれます。RMSを使えば、デバイスの状態を監視したり、それぞれのWeb UIにアクセスすることができ、PoE+ポートの管理や、どのデバイスにいつ電力を供給するか(または供給しないか)を制御できます。
さらにその先へ
このマネージドスイッチ「TSW202」では、さらにさまざまな管理機能を使用できます。このスイッチで使用しているオペレーティングシステム「TSWOS」は大変高度なカスタマイズ機能を搭載しているからです。
当社のマネージドスイッチのオペレーティングシステムは、PoE管理をさまざまな方法でカスタマイズ/強化することができ、これによってマネージドスイッチ「TSW202」はより高度なPoE管理タスクを実行することができます。
Say what? You read that right! While not on WitchOS, additional functionalities for the TSW202 PoE+ switch and its PoE management feature can be programmed or configured thanks to our operating system’s support of the software development kit (SDK).
You can create your own custom firmware or specific features that you’d like the TSW202 switch to perform and realise all that by implementing your additions to the device via SDK.
TSWOSでは、PoE+スイッチ「TSW202」とそのPoE管理機能に対して、さらに追加機能をプログラムしたり設定することが可能です。当社のオペレーティングシステムが「ソフトウェア開発キット(SDK)」をサポートしているため、このカスタマイズができるのです。
SDKを使えば、「TSW202スイッチ」に自分だけのカスタムファームウェアや特定の機能を作成し、その機能をデバイスに実装することができます。
PoE+スイッチ「TSW202」にご興味をお持ちいただけましたら、下のボタンからぜひお気軽にお問い合わせください。