遠隔ネットワーク管理に革命を ー ついに日本語版RMSが登場!
テルトニカ・ネットワークスのRMS(リモート・マネジメント・システム)は、ネットワークデバイスへのリモートアクセス/ネットワーク管理ができるIoTプラットフォームです。このたび、このRMSについに日本語版が登場しました!今回の記事ではRMSの基本情報から、機能の詳細、ネットワークセキュリティ、そして実際の導入事例まで、あますことなくご紹介いたします。
RMSとは何か?
テルトニカのRMS(リモート・マネジメント・システム)は、ネットワークソリューションの管理を容易にする、オールインワンの使いやすいIoTプラットフォームです。
様々なネットワークデバイスをリモート管理するのは簡単なことではありません。特にビジネスが拡大するにつれて、導入するネットワークデバイスが増えていく場合はなおさらです。通常であればネットワークデバイスが増えるにつれ、それを管理するために必要な人材、コスト、手間も増えます。またセキュリティの問題をどうするか、ネットワーク管理に必要な情報をどのように保存するのかなど、様々な課題が増え続けていくのです。
上記のお悩みを一元管理することで、一気に解決するのがRMSです。RMSはテルトニカ・ネットワークス製のデバイスもちろん、他社デバイスのへのリモートアクセス/ネットワーク管理も可能な、非常に優れたソフトウェアとなっているのが特徴です。またRMSには様々な機能がありますが、お客様のご要望に合わせて必要な機能のみを個別にご提供することができます。自社に必要な機能のみを選択できるため、コストを抑えた運用も可能で、お客様に大変お喜びいただいております。
RMSの主な機能
RMSには様々な特徴があります。その中でも特に知っておくべき三つの主要な機能があり、これによって時間とコストを削減することが可能になります。ここでは、その三つ「RMS Management」「RMS Connect」「RMS VPN」についてご説明いたします。
1. RMS Management (RMS マネジメント)
「RMS Management」を使えば、パブリックIPなしでテルトニカ機器の完全なリモートコントロールが可能になります。デバイス群の位置を監視することもできますし、Wi-Fi&ホットスポットモニタリング機能によって、Wi-Fi/ホットスポット起動中のルーターを監視しパフォーマンスを分析することもできます。
関連するデバイスのパラメータに関する情報を含むカスタム·レポート·システムを設定することができ、レポートを必要に応じていつでも生成することも可能です。RMSによって集めたデータによってデバイスを分析します。
また、遠隔に設置されているデバイスにおいて、どの物理ポートが使用されているかを見つけるのは、面倒で費用のかかる作業です。「RMS Management」のポートスキャンを使用すると、アクティブなイーサネットポートとそれに接続されているデバイスを確認することができます。さらにRMS接続のアクセスリンクをワンクリックで作成することも可能になります。さらなる「RMS Management」の詳細については、こちらをご覧ください。
2. RMS Connect (RMS コネクト)
「RMS Connect」は、RMSと互換性のあるルーターやゲートウェイと併用して、産業用PC/CCTVカメラ/PoSシステムなどのスマートデバイスへのリモートアクセス/制御をすることができるシステムです。パブリックIPアドレス/追加のインストール/VPNサービス等なしで使用できるのが特徴です。
HTTP/HTTPSプロトコルの互換性があるため、リモートで任意のスマートデバイスのWebユーザーインターフェースに簡単にアクセスすることができます。またリモート・デスクトップ機能により、RDPまたはVNCプロトコルに対応するWindows、Linux、またはMacOSで実行されている任意の機器に対して完全な制御を行うことができるのも特徴です。その他のRMSの機能に関しては、こちらをご覧ください。
3. RMS VPN
多数のデバイスを抱える大規模なネットワークには、最高レベルのセキュリティが必要となります。「RMS VPN」は、インフラ全体に迅速かつシンプルにVPNを設定することができるシステムで、専用サーバーなしで、リモートシステムを相互接続する安心安全なM2Mネットワークとして機能します。
「VPN Quick Connect」ですべて自動的に設定され、「VPN Hub」で接続されたクライアントとルートを完全に制御することができます。「RMS VPN」のさらなる詳細に関しては、こちらをご覧ください。
RMSのセキュリティについて
ネットワークセキュリティは、テルトニカ・ネットワークスのすべての製品においての最優先事項です。もちろんRMSも例外ではありません。前項で「RMS VPN」についてご説明したことに加え、多数のセキュリティプロトコルやデータの暗号化など、安全な接続を確保するために様々な施策を講じています。
当社では、RMSのバックエンドサーバーはドイツのフランクフルトに設置しております。またフロントエンドサーバーは信頼性の高いパフォーマンスを保証するために世界中に分散されています。VPNサーバーはドイツ、米国、オーストラリア、バーレーンの四カ国に設置されています。
RMSは現在利用可能なクラウドの中で最も安全といわれるAWS上で実行されます。また当社のルータ/ゲートウェイは、TLSで保護されたMQTTプロトコルを介してこのRMSプラットフォームと通信します。暗号化された通信と相互認証により、RMSのデータへの不正アクセスを防止することが可能です。
また、RMSはOauth2プロトコルを使用して安全なユーザー認証を保証し、ユーザーとデバイスのやり取りをすべてログに記録しています。RMSアカウントは、電子メール、時間ベースのワンタイムパスワード(TOTP)、生体認証によるカスタムテルトニカIDなど、選択した要素による多要素認証(MFA)を有効にすることができます。
多数のネットワークデバイスを一元管理することを考えると、セキュリティに関してはどんなに気をつけても気をつけすぎる、ということはありません。RMSのセキュリティに関しての詳細は、こちらの記事に掲載されています。ぜひ、ご一読ください。
アラート&オートメーションについて
RMSのカスタマイズ性の高さについても、一言触れされてください。RMSには「RMS Alerts & Automation(RMSアラート&オートメーション)」という機能があります。「アラート」=「通知」機能、それ自体は目新しいものではありません。あらかじめ設定した条件に沿って、プッシュ通知やEメールなどでの通知を受け取る―これはかなり基本的な機能と言えるでしょう。
しかし、IoTソリューションが必要とする大量の複雑な条件とアクションを独自に設計・構成できるとしたら話は変わってきます。RMSでは、それが可能になるのです。例えていうならこの機能は、機器のオペレーションに関して「真っ白な画用紙」を用意するようなものと考えていただくとわかりやすいかもしれません。
「もしXなら、Yとする」という様々なレベルの条件/動作/通知フォームを、文字通り無限に設定することができるからです。この機能についての詳細はこちらの記事からご覧いただけます。ぜひご一読ください。
RMSの使用事例
さて、気になるのがこのRMSがネットワークソリューションにおいて、実際どのように使用されているのか、ということでしょう。ここでいくつかの事例をご紹介いたします。まずは、「浄水装置の遠隔データ伝送用IoTゲートウェイ」の事例です。アフリカの各地にフランチャイズ展開にて浄水機器を設置していた「Jibu」社は、それぞれの地域に分散した機器の遠隔管理に課題を抱えていました。
そこで、他社製のコントローラと当社のIoTゲートウェイ「TRB140」を組み合わせることで、ネットワーク接続、フランチャイズシステムの中央集中型制御を実現しました。さらに当社のRMSで、機械データへのリモートアクセスを実現することができたのです。このネットワーク管理の事例の詳細に関しては、下記トポロジーまたはこちらをクリックしてご覧ください。
またRMSは、スマート農業の分野においても存在感を発揮します。「古いコンテナを利用したスマート農業を実現するコネクティビティ」の事例を見てみましょう。この事例では、さまざまなスマート・デバイスとシステムを組み込むことで古い輸送用コンテナを「農場」に変えるプロジェクトについて取り上げています。
ここでは、この「農場」にネットワーク通信を導入するにあたり、当社のLTEルーター「RUT241」を使用しました。この「RUT241」をイーサネットケーブルでスイッチに接続します。さらにそのスイッチにイーサネット経由で、PLC/HMI/カメラ/投薬システム/灌漑システム/換気システム/空調制御ユニットなど、様々なスマート農業部品を接続して、一元管理ができるようにしたのです。
ここにRMSを導入することにより、これらのシステムのリモートアクセス、およびリモートでのネットワーク管理が可能になりました。このネットワーク管理の事例の詳細に関しましては、下記トポロジーまたはこちらをクリックしてご覧ください。
RMS使えば、ネットワーク・ソリューションへのリモートアクセスおよびリモートでのネットワーク管理が容易になり、またコスト削減を実現することが可能になります。RMSによる、遠隔ネットワーク管理ついて詳細をお知りになりたい方、またRMSについてのご不明点やご質問がございましたら、下記「お問い合わせ」からぜひお気軽にご連絡いただけますと幸いです。