マネージド・スイッチ、はじめますー 新しい「TSW202」そして「TSW212」
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ついに待望の新製品をご紹介できる運びとなりました!テルトニカ・ネットワークス初の、マネージド・スイッチ製品ラインナップをご紹介いたします。最高峰のマネージド・ネットワーク・スイッチ「TSW212」 およびマネージドPoE+スイッチ「TSW202」の二製品となります。
ネットワーク・スイッチに関しては、製品に求める正確なニーズや、アンマネージド・スイッチとマネージド・スイッチの違いなどに対して頭を悩ませる方もたくさんいらっしゃるようです。
アンマネージド・スイッチは、ネットワーク・ソリューションに最低限のインターネット配信を供給する場合、または接続トラフィックを細かく制御する必要がないケースに最適なスイッチです。しかし、きめ細やかな制御が必要な場合は、マネージド・スイッチがソリューションの要(かなめ)となります。
これまでテルトニカ・ネットワークスはアンマネージド・スイッチのみをご提供してまいりました。しかし、時代の変化と共に当社製品のラインナップも変化しております。高度な制御が可能な、革新的スイッチにご期待ください!
開発プロセスと今後の展望
当社テルトニカ・ネットワークスのCTO(最高技術責任者)マンタス・シザウスカスは、テルトニカ・ネットワークスの今後の事業展開に製品ラインナップの拡充が不可欠であることを、次のように強調しています。 「IoT分野のパイオニアとしての評判を維持したければ、過去の栄光に安住しながら、継続的な成長を期待することはできません。実際、我が社はアンマネージド・スイッチの生産を開始した直後から、マネージド・スイッチの計画をすでに発動させておりました」
「マネージド・スイッチ『TSW202』および『TSW212』の最終バージョンに至るまで、マネージド・スイッチ技術に関する専門知識の習得から、チップの選択や複雑な試験プロセスにいたるまであらゆる細部に、細心の注意を払う必要がありました。一年におよぶ真摯な努力の結果、IIoTのM2M通信に不可欠なプロトコルと組み合わせた素晴らしい二製品を発表できることを、大変誇りに思います」
「パートナー様からのフィードバックや市場調査の結果を精査し、すでに新しいマネージド・スイッチに関して速度、ポート数、取り付けオプションなどの設計について構想しています。製品に関するご感想やフィードバック、マネージド・スイッチをご利用を検討される際に、どのようなテクノロジー、特性や機能を求めているのか、クライアント様からお知らせいただけると大変ありがたいです」
高度なネットワーク管理を始める
マネージド・スイッチ「TSW202」および「TSW212」は、ソリューション用ネットワーク配信の基盤として機能します。最高品質のコネクティビティと共に、高度なネットワーク制御機能が欲しい、というお客様の期待に応えるために制作されました。
L2およびL3の両機能をシームレスに統合したこのネットワーク・スイッチは、汎用性と性能のあかしです。ループ・プロテクションやVLANサポートといった基本的なL2機能から、スタティックIPv4やIPv6ルーティングといった高度なL3機能まで、さまざまな機能を搭載しています。
「TSW202」および「TSW212」は中核となるL2機能によって、ネットワークトラフィックを巧みにセグメント化し、リアルタイム監視等に不可欠な堅牢なデータ伝送を実現します。一方L3機能によって、ネットワークの拡張性を広げることもできます。このL2とL3両機能の組み合わせによって、両マネージド・スイッチの費用対効果の高さが際立つこととなります。
新しいTSWOSをご紹介します!
さて「TSW202」および「TSW212」の管理システムはどうなっているのでしょうか。ご心配には及びません。私たちマネージドスイッチ専用の新しいテルトニカ・ネットワークス・オペレーティング・システム、「TSWOS」を制作いたしました!
TSWOSはスイッチの追加機能をスムーズに一体化し、より効率的なスイッチ管理のためにUI/UXのウェブ変更が施こされているのが特徴です。つまりこのOSは、高いカスタマイズ性と制御機能を実現するため、直感的な操作ができるよう設計されました。
さらに、マネージド・スイッチ「TSW202」および「TSW212」は、当社のRMS(リモート・マネジメント・システム)と互換性を持ち、リモート監視および管理をすることができます。これにより、スイッチのステータス/設定を制御するだけでなく、徹底したデバイスのパフォーマンス分析が可能になりました。
核となるポート管理
「TSW202」および「TSW212」の大変優れたポートに関してもご説明させてください。各スイッチには、ギガビット・イーサネット・ポート8つ、SFPポート2つが搭載されています。ポートの組み合わせが豊富なので、スイッチの適応性を高めるだけでなく、離れた場所にある末端デバイスへの堅牢なネットワーク接続が確立できます。これが可能になるのは、SFPポートが光ファイバー通信対応となっており、速度や品質を損なうことなく長距離接続を維持できるように設計されているからです。
特筆すべき点として、「TSW202」に搭載されているギガビット・イーサネット・ポートの各ポートにはPoE+技術が搭載されています。これにより、デバイスは各ポートに最大30W、トータルで240Wの電力を供給することができます。これで、ほとんどのケースにおいてエンドデバイスに十分な電力を供給できるため、追加のケーブル配線を用意する必要がありません。
このPoE+機能は導入を拡大する場合や、辺ぴな場所にデバイスを設置しなければならないソリューションにおいてメリットとなります。もう理想的な8ポートPoE+スイッチ探しの旅はここで終了です!
さて、ポートの設定は最大のポイントです。どちらのマネージド・スイッチも、よりきめ細かな制御が必要な場合に不可欠となる、ポート管理とQoS(Quality of Service)機能を備えています。
ポート管理機能でリンク速度設定の調整、ポート分離の実装、PoEおよびEEE(Energy Efficient Ethernet)(802.3az)の制御を行うことができます。さらに、ポートミラーリングを設定してスイッチポートから別のポートにネットワークデータをルーティングしたり、必要に応じてポートを有効または無効にしたりすることも可能です。
QoS機能ではポート、DSCP、802.1pの優先順位を設定することができます。 また、ネットワークの帯域幅を管理しスケジューリング機能を利用することで、管理対象スイッチの運用プロセスをどのように組織化/制御/最適化するかを決定できます。
プロトコルの交響曲
マネージドスイッチ「TSW202」および「TSW212」は、M2Mデータ通信の要となるProfinetプロトコルに対応しています。これによりネットワークの診断情報を詳細に提供し、ネットワーク全体のパフォーマンス監視に欠かせない情報を提供します。
しかし、私たちの構想はProfinetだけにとどまりません。いずれのスイッチも、応答時間とデータ・スループットを向上させるイーサネットIP、リング・トポロジーのMRPなどの他の重要なプロトコルとの互換性を持てるように機能を強化されています。産業用自動化/制御における多様で特殊なニーズに対応できる、順応性/汎用性を持つ製品に仕上がりました。
過酷な条件に対応する耐久設計
「TSW200」および「TSW210」と同様のデザインで制作されたマネージド・スイッチ「TSW202」および「TSW212」は、頑丈なブラックのアルミニウム筐体に収められており、激しい振動や、―40 °Cから75 °Cまでの過酷な温度環境に耐えることができるよう設計されています。
どちらのネットワーク・スイッチも、さまざまな環境において簡単に設置できるDINレール取付が搭載されており、サイズは132 x 44.2 x 122 mmです。よって、製品の取付けスペースが限られている場合でも、簡単に対応することができます。
事例のご紹介
ここまで、新製品の特長について、様々な角度からご説明させていただきました。最後にこれらマネージド・スイッチがどのような環境でどのようにその真価を発揮するのか、ぜひご覧いただきたいと思います。スマート物流倉庫の事例におけるマネージドPoE+スイッチは、システム・コンポーネントのネットワーク接続の優先順位が異なるケースにおいてのマネージド・スイッチの重要性を理解することができます。この場合マネージド・スイッチによって、デバイスに障害が発生した場合でもインフラ全体の整合性を損なうことなく、動作を継続することができます。
私たちは、これらのスイッチがサポートする産業用プロトコルの役割と、これが精度と効率の向上にどのように役立つかを重視してきました。その代表例が自動車製造におけるアプリケーションであり、高精度自動車製造のためのマネージド・スイッチ事例がそれを証明しています。ぜひこの事例から、多数のエンドポイントが、ProfinetとMRPプロトコルによってどのように同期しながら動作し、最高峰の精度を実現しているのかをご覧ください。
マネージド・スイッチ「TSW202」および「TSW212」についてのご不明点、ご質問がございましたら、ぜひ11月8日(水)開催予定のウェビナー「A Managed Switch World TSW202 & TSW212」にご参加下さい。このウェビナーでは、当社のプロジェクト管理責任者アンドリウス・ウニカス、およびプロジェクト・マネージャーのマリア・コメンコが、新製品のスイッチについてさまざまな角度からご紹介させていただきます。