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マルチタスクロボット「CERNbot」のリアルタイム接続を可能にするIoTソリューション

概要

✔欧州原子核研究機構(CERN)では、マルチタスクロボットである「CERNbot」用の、さまざまな装置に接続するための多様なインターフェイスを持つ、汎用性の高い接続デバイスを必要としていました。

✔「CERNbot」の高い適応性レベルに対応できる多数のI/Oを備えていることが評価され、当社テルトニカ・ネットワークスのRUT956ルーターが接続デバイスとして採用されました。

✔RUT956ルーターは産業用に設計されており、内蔵セキュリティ機能や、「CERNbot」をCERNの内部ネットワークに接続する機能を備えています。適応性の高いロボット「CERNbot」のコアとして不可欠な役割を果たしているのです。

課題 ー 特殊性よりも適応性

欧州原子核研究機構(European Organization for Nuclear Research、略称CERN)は、多岐にわたる複雑な研究を行っている機関です。その中には人間が直接かかわることができないタスクが多数にあります。電離放射線など実験に伴う危険性があるためです。

 理論的に考えれば、ここでCERNにできることは「専門化」、つまり特定のタスクの解決に特化した多数のロボットを開発することかもしれません。それぞれのロボットが人間に代わって、特化した分野の業務のみを担当する、という方法です。しかし問題解決に対して安易なアプローチをとることは、イノベーションの代名詞ともいわれるCERNが望むことではありません。たとえ難易度が高いとしても、よりよい問題解決法を考えるのがCERNらしさなのです。

 この場合のよりよい問題解決法とは、多数の「拡張機能(Add-ons)」に対応でき、「スイス製アーミーナイフ(様々な用途に使える、の意)」のように様々なタスクをこなせるロボットを作るということです。そして実際にCERNはそのようなロボットを制作することに成功し、完成品は「CERNbot」と名付けられました。

 しかし、「CERNbot」が多岐に渡るタスクをこなすためには、多数のデバイスと、それを接続するさまざまなインターフェースによってデータを中継する必要があります。つまり、「CERNbot」の“接続性能”に適応性がなければ、このロボットが本来持っているはずの“適応力“を最大限発揮することもできないわけです。CERNはこの問題をどのように解決したのでしょうか?

 

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解決策 ー コアとなるコネクティビティ

接続性を最大限に高めるため、CERNは当社の4G LTEルーターRUT956を「CERNbot」のコアに据え、様々なデバイスと統合させることにしました。これにより「CERNbot」はサンプル抽出、取付け、リバースエンジニアリング、フライス加工、リフティング、品質管理、化学物質のモニタリングなど、数多くの研究タスクを実行することができています。

このように一度に様々なタスクが実行できるのは、RUT956がもつ多数のI/Oにより、「CERNbot」が統合できるインターフェースとデバイスの数が増加したことによります。さらに「CERNbot」とCERNの内部ネットワークとの間に、信頼性および安全性の高い接続を構築することもできました。それによって「CERNbot」は収集したデータをすべて保存し、研究員たちはそれをもとに、ロボットのバッテリー電圧の状態などの重要情報を、リアルタイムに取得することができるようになったのです。

RUT956にはさらにデュアルSIM機能、低消費電力、内蔵VPNやその他のセキュリティ機能、産業用デザインであることなど、様々な特徴があります。これらすべてが「CERNbot」を多岐にわたる危険な環境に適合させ、「科学」を日常的かつ効率的に実現するために役立っているのです。

トポロジー

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