概要
自動販売機(自販機)には長い歴史があります。時間とともに自然に進化し、ますます自動化が進み、さまざまな商品を提供するようになりましたが、運営の基本原則は常に変わりません。現代においても自販機の人気は高まり続けているのには、いくつかの理由があります。まず自販機は人手要らずで、駅やオフィス、その他の公共の場など、忙しい環境ですぐに商品を購入できるため時間を節約できるというメリットがあります。また運営側にとっては24時間年中無休で利用でき、設置スペースも小さいため、維持費を低く抑えることが可能なのも特徴です。
課題
自販機の運営者は、消費者の行動や嗜好の変化に対応するため、柔軟かつクリエイティブでなければいけません。消費動向の変化に合わせて、商品提供だけでなく支払い方法の柔軟性も考慮するなど、より多様なニーズに対応する必要があるのです。特に最近では現金を使わない「キャッシュレス」の消費者が増えており、従来の硬貨(コイン)式モデルではニーズに対応しきれません。しかし、カード決済を可能にするためには、セキュリティ関連の維持管理が求められます。決済端末は、安全性を最新に保つために定期的なファームウェアの更新が必要ですが、これをエンジニアがそれぞれの自販機に出向き直接更新作業を行うとなると、移動時間/作業時間を合わせて高額なコストが発生します。この問題にどう対処するかが課題であるといえます。
ソリューション
通常、自販機ではサードパーティ製のキャッシュレス決済端末を使用します。この決済端末に専門的なソリューションを選択することで、購買意欲を促進する様々な決済方法を提供したり、ポイントサービスを活用してデータ収集を行ったりするなど、売り上げの向上につながる施策を打てるようになります。しかし重要なポイントは、これらの決済端末システムに金融取引(支払い)用の高度なセキュリティを装備することです。これらのセキュリティ・システムにおいては、途切れることのない安全なインターネット接続を確保することが大切な要素となります。今回の事例では、POS端末、LinuxPC、さまざまなセンサーをネットワークに接続するために、ギガビット・イーサネットポート5つを搭載している有線ルーター「RUT300」を使用します。さらにセンサーを接続するために、ネットワークスイッチ「TSW110」を使用して、プラグ・アンド・プレイでエコシステムを拡張することも可能です。
しかしインターネット接続には、センサーデータの追跡を可能にすること以外にも重要なベネフィットがあります。それがリモート管理機能です。自販機の運営会社は、全国各地のさまざまな場所に設置された数百台、数千台の自販機を管理しています。決済ゲートウェイ提供会社は厳格なセキュリティポリシーに基づき、頻繁に自販機のファームウェアの更新を要求するため、自販機運営会社は定期的にこの作業を実施しなければなりません。ここで役立つのが「RMS(リモート・マネジメント・システム)」です。エンジニアやサポート担当者は、「RMS Management」を通じてテルトニカのルーターに接続し、診断、更新、トラブルシューティングを行うことができます。また、「RMS Connect」を使用することでPOS端末などのサードパーティ製デバイスにも接続ができ、必要な作業をリモートで実行できます。「RMS(リモート・マネジメント・システム)」のベネフィットをより具体的に理解するために、自販機の数とエンジニアの時給、遠隔地への移動にかかる燃料費を掛け算してコストを計算してみましょう。「RMS Connect」を使えば、ユーザーはどこからでも数千台のPOS端末を数分で同時に更新することができるのです。
トポロジー
ベネフィット
- テルトニカのデバイスを「RMS Management」でリモート管理し、ルーターの診断、メンテナンス、トラブルシューティングなどを実施可能です。
- 「RMS Connect」を通じてサードパーティ製デバイスにリモートアクセスし、まるで目の前で操作しているかのようにさまざまな作業を実行することができます。
- ソリューションの運用状況を把握し、コストのかかるダウンタイムを防ぐためにリアルタイムアラートを設定可能です。
- プロセスの最適化のために、定期的またはオンデマンドで活動レポートを取得できます。
- Linux、Windows、Macなど、さまざまなOSに対応できます。
- AWS上でホスティングされており、RMSは厳格なセキュリティ要件を満たし、最新のサイバー脅威データにも対応します。
- 必要なサービスと使用したデータ量に応じて料金の支払いができ、支払いプランが柔軟です。
なぜテルトニカなのか?
テルトニカは、信頼性、セキュリティ、使いやすさを重視して製品を製造しており、ソフトウェア製品にもその理念が適用されています。これらの品質を維持するためには、定期的な開発とアップデートが必要です。当社の「RMS(リモート・マネージメント・システム)」は、当初テルトニカ製デバイスにリモートでアクセスするためのプラットフォームとして始まりましたが、クライアントのニーズが高まる中で、より大きなシステムへと成長してまいりました。今では、数回のクリックでサードパーティ製のコンピューターや機械にもアクセスできるようになり、最高レベルの保護を維持しながら、企業のリソースの節約が可能となっています。
この事例で使われた製品
RMSReach and control all compatible Teltonika Networks devices even if they don’t have Public IP
Access any smart devices via HTTP/HTTPS or SSH & configure them using WebUI or CLI as if you are in front of them
Control laptops, desktop, industrial computers and other devices running Windows or Linux via RDP or VNC – remotely
Set-up secure VPN tunnels to unlimited number of endpoints with just a few clicks! An excellent choice for remote PLC and machinery access.