概要
近年のグローバル化の加速により、医療、サービス業界、オフィスなどの分野は急成長を遂げています。たとえば、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)によれば、サービス(ホスピタリティ)業界は現在、世界のGDPの約10%を占めるまでになりました。しかし新型コロナウイルスの影響により、新たな課題も浮き彫りになりました。多くの企業が、より安全で効率的なサービス提供の方法を模索する中、顧客や患者が安心して施設を利用できるようにする創造的な取り組みが求められています。
課題
こうした背景のもと、テルトニカのパートナー様である「Savioke」社は、ホテルのゲストサービススタッフ、病院の看護師、大規模オフィスの物流担当者などが効率的に配送業務をこなせるよう、「Relay」という革新的なロボット製品を開発しました。このロボットは迅速・確実・安全に作業をこなすだけでなく、利用者の満足度やスタッフの業務効率にも大きく貢献します。これにより、スタッフはより重要な業務に集中することが可能になります。
このロボット「Relay」は、ホテル・病院・オフィスといった人の往来が多い公共空間でも、自律的に安全に動作するという特徴があります。複雑で広大なフロアをスムーズに移動し、エレベーターの利用や自動ドアの通過も、人手を介さずにこなします。「Savioke」社とテルトニカは、これらの高度なナビゲーション機能を実現するにあたり、「Relay」がクラウド上のコントロールセンターや建物内の各種制御装置と通信できるよう、最適な製品の選定に取り組みました。
パートナー紹介
「Savioke」社は、人々の生活をより良くすることを使命に、安全かつ信頼性の高い自律型デリバリーロボットの開発・導入を手掛けています。ロボティクスの先駆的研究機関「Willow Garage」出身のメンバーにより2013年に設立され、現在ではシリコンバレーを拠点に、世界中のパートナー・顧客・自社スタッフと連携していまます。
ソリューション
「Savioke」社のプロジェクトには、コンパクトで信頼性の高いLTE通信機能と各種認証を備えたルーターが必要でした。ロボットは24時間365日稼働しており、突発的なシャットダウンや再起動は許されません。これらの要件をすべて満たしたのが、テルトニカの4G LTEルーター「RUT241」でした。小型でありながら高性能なこのルーターは、20以上の国際認証を取得済みで、さらにミッションクリティカルなIoT対応する高度なセキュリティ機能を搭載しています。
ロボット「Relay」がドアを通過したりエレベーターを使用する際には、「Relay接近中 ― ドアを開けて」などのコマンドがクラウド経由で「RUT241」に送信され、それが建物内の各システムに伝えられます。「Relay」と現地システムは、4G LTE対応の「RUT241」を介して通信することで、スムーズで確実な連携を実現します。これにより、ロボットは支障なく移動・業務を遂行できるのです。
導入メリット
- コンパクト設計:「RUT241」のサイズ(83×74×25mm)は、同等のスペックを持つ製品と比べて非常に小さく、設置スペースが限られる現場にも最適です。
- 豊富な認証:テルトニカ製ルーターの中でも最も多くの国際認証を取得しており、グローバル展開にも対応可能です。
- 安定した通信:LTE Cat 4対応の安定したモバイル接続とイーサネットポートを搭載し、ミッションクリティカルな通信にも対応可能です。
- アプリケーション互換性:既存プログラムの変更なしで組み込み可能なため、導入コストと時間を削減が可能です。
- 技術サポート:テルトニカのエンジニアによるサポートにより、最適なソリューションの迅速な導入が可能です。
テルトニカが選ばれる理由
テルトニカは製品の提供だけでなく、導入から運用までを支える一貫したサポート体制を整えています。「RUT241」は、多様な国際認証、安定したLTE接続、そして自社アプリケーションへの柔軟なカスタマイズ対応を兼ね備えており、「Savioke」社の要件にマッチする理想的なルーターとなりました。