概要
✔年々増加傾向にある電気料金。その対策としてより省エネなオフィス環境を整える、という需要が増えています。今回はこのサスティナブルな環境を新しく導入する方法をご紹介いたします。
✔ビル管理システム(BMS)の使用により、様々なオフィス機器への電力供給を、週中/週末のオフィススタッフの働き方に応じて制御することができます。ただしそのためには、大量のデータトラフィックに対応できる継続的なネットワーク接続を確保する必要があり、ネットワーク接続デバイスが必須です。
✔このケースでは、高速ネットワークとWi-Fi機能によってメッシュWi-Fiの構築が可能な、テルトニカ・ネットワークスの産業用Wi-Fiルーター「RUTX10」を四つ組み込みました。これはいずれかのWi-Fiルーターが突然動作しなくなったり、ネットワーク接続を維持できなくなった場合に、非常に便利なソリューションとなります。
課題 ―省エネ必須時代への突入
2050年までに世界のエネルギー消費量は50%近く増加すると予想されています。しかしその大半を占めるのは、依然として再生不可能エネルギーです。ところが現代人は今だに毎日部屋の照明をつけっぱなしで、電子機器を大量に使用する生活を送っているのではないでしょうか。自然が織りなす音より、コンピューターの稼働音が自然と耳にはいる時代です。このエネルギー消費量の増大は、私たちが今すぐ「どうにかしなければならない」差し迫った問題であるといえます。
これまでの習慣を変え、よりサスティナブルな環境に変えるのは簡単なことではありません。変化には、時間と忍耐力が必要です。そこで、容易な省エネへの取り組みとして「日々使用するデバイスの省エネ機能を自動化する」という選択肢があります。まずは、オフィスから始めるのはどうでしょうか。職場は、私たちが人生において非常に長い時間を過ごす場所なのです。
オフィスには、照明/暖房/空調システム/コンピューター/モニター/プリンター/コーヒーメーカーなど様々な機器があふれています。もし、オフィスで働くスタッフの機器の使用時間に応じて消費電力を調整するソリューションを導入することができれば、省エネの観点からみて、非常に革新的で有望なことといえます。しかしこのソリューションには、頻繁にアップデートが必要となる大量の重いデータを取り扱える、堅牢なネットワーク接続の構築がマストとなります。
トポロジー
ソリューション ― サスティナブルなオフィスの構築
デバイスへの電力調整によるサスティナブルオフィスの構築には、オフィス全体の配電および供給を制御できるビル管理システム(BMS)が必要です。また、データの収集/送信プロセスには、強力で信頼性の高いネットワーク接続も必須でしょう。そこでテルトニカ・ネットワークスのWi-Fiルーター「RUTX10」を四台導入することでこれらの要件満たすとともにシステムを一体化し、オフィスの省エネ効率向上を図りました。
Wi-Fiルーター「RUTX10」はギガビットイーサネットポート四つとWi-Fi 5 802.11acを備えています。 これにより、今回のケースのように大量のデータを扱うシナリオに不可欠な高速ネットワークを実現するにあたって、二種類のアプローチが可能となります。まず「RUTX10」はメッシュWi-Fi機能に対応しており、ニーズに合わせて一台のルーターのみを設定すれば、残りのルーターにその設定を自動的に適用することができます。メッシュWi-Fi 設定手順が非常にシンプルなため、ソリューション拡張がとても簡単なのがポイントです。
メッシュWi-Fiのもうひとつの大きな特徴は、ネットワーク経路にあります。例えば、導入した四台のWi-Fiルーター「RUTX10」のうちの一台の接続が切れたりまたは接続に失敗した場合、メッシュWi-Fiは自動的に他の三台のルーターを使用して、ネットワークルートを変更し、中断したルーターが再接続を試行しているあいだ、ソリューション全体のネットワーク接続を維持します。
Wi-Fiルーター「RUTX10」の導入で、ビル管理システム(BMS)はオフィススタッフの電力消費習慣やスケジュールに関する大量のデータを絶え間なく収集/分析し、それに応じて電力供給を制御します。このソリューションにより、オフィスで働くスタッフへ労力をかけることなく、電力消費を削減し、皆が快適に働ける環境を構築することができるのです。
この事例で使われた製品
RUTX10最大で128ポート/タグベースVLAN対応のギガビットイーサネット4つ
Wave-2 802.11ac デュアルバンド WI-FI とブルートゥース LE
Numerous VPN Protocols supported, including OpenVPN, IPsec, PPTP, L2TP & DMVPN
当社のRMS(リモート・マネージメント・システム)に対応